医療法人 河上歯科医院
〒506-0831 岐阜県高山市吹屋町 81-2
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TEL: 0577-33-8148

特別養護老人ホームに定期的に訪問し、口腔ケアを行っています。そこでのアドバイスをご紹介します。
高齢者のみならず誰にでも役に立つ情報がいっぱい。日ごろの口腔ケアにお役立て下さい。

記事一覧
70.歯垢中の細菌は全身疾患を引き起こす
69.ベッドの上での安全な体勢
68.口腔ケア時は姿勢が大切です
67.歯科衛生士による口腔ケア
66.経口摂取していない場合でも口腔ケアは必要?
65.口腔ケアの勧め
64. 電動歯ブラシの使い方
63. 電動歯ブラシの角度について
62.舌ブラシで舌苔を取りましょう
61.口腔ケアスポンジの使い方
60.舌の観察ポイント
59.義歯を長い間入れていません。
58.入れ歯がこわれました
57.つめ物、かぶせ物がとれたら
56.よく口内炎ができて困ります
55.入れ歯に名前を入れましょう
54.グラグラして抜けそうな歯があるのですが
53.口臭にうがい薬を使ったほうがいい?
52.市販の歯ブラシの持ち方
51.歯みがき粉は使ったほうがいい?
50.舌苔や痰のとり方
49.磨くと血が出る人
48.口腔ケアをする場所
47.口腔ケア
46.8020運動
45. 歯科訪問診療について
44. 訪問歯科診療をご相談下さい
43. 口腔乾燥を防ぐには
42. ギョウザガーゼ
41. うがいがうまくできません
40. なかなか口を開けない人
39. 口から食べて床ずれ予防
38. 老化は口から
37. 唾液2
36. 唾液
35. 噛む
33. 転倒予防にも歯は大切
32. 窒息予防
31. むし歯予防のポイント
30. インフルエンザ予防
29. オーラルバランス
28. 誤嚥を疑うポイント
27. 入れ歯
26. 口腔ケアをする際の注意点
25. インフルエンザの注意
24. 誤嚥性肺炎
23. 口臭予防
22. チューイングブラシ
20. 入れ歯のお手入れ
19. 高齢者の虫歯
18. 口腔ケアで健康維持・回復
17. 高齢者の歯ブラシ選び
16. 首の運動
14. 廃物利用の容器
13. 緑茶で虫歯予防
12. 水分補給の用具
11. 歯ブラシの工夫
10. 義歯のお掃除
9. 廃物利用の容器
7. むせない水の飲み方
8. 口の中のカビ
6. 義歯について
5. 歯周病について
4. 顔面体操
3. 口を動かす体操
2. 誤嚥性肺炎って?
1. 入れ歯

point  70.歯垢中の細菌は全身疾患を引き起こす
健康な人の血液は無菌ですが、たとえば歯周病になるとブラッシングや咀嚼運動によってできた傷口から細菌が血液中に侵入し、菌血症(血液中から生きた細菌が検出されること)を生じます。
さらに高齢者や免疫不全の方では菌血症から敗血症(血液中で細菌が増殖する状態)に移行します。
また心不全などで心臓の動きが不規則になったり、心臓に人口弁が装着されている場合は、心臓内の血液に渦巻きができてそこに口腔細菌が溜まり、心内膜炎となります。
また嚥下反射や咳反射が低下している高齢者では、口腔細菌を含む唾液などを知らず知らずのうちに誤嚥することがあり、こうして口腔細菌が肺で定着し肺炎を起こすことがあるので、口腔ケアをしましょう。

point  69.ベッドの上での安全な体勢
ファーラー位、30度〜45度前後に体を起こしてください。
肩から頭部に座布団一枚敷きます。その上に後頭部の枕を入れて、頸を引いた姿勢をとります。
体がずり落ちないように、膝の後ろや足の底に小さな枕を入れて下さい。
頸が上がった状態になったりしないようにしてください。
体が傾かないように左右のバランスをとりましょう。
介護者の腰に負担がかからない高さにベッドを上げてください。
一番大切なのは、要介護者、介護者の双方が楽で負担がかからないことです。
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point  68.口腔ケア時は姿勢が大切です
一番大切なのは、要介護者と介護者の双方が楽で負担のかからない体勢で行うことです。
要介護者の人で、片麻痺などで姿勢が倒れている場合には健康な側を下にし、横向きに寝ている状態で対応します。
クッションやタオルなどを頸、背中、腰などの下にあてがい、姿勢を整えてあげてください。
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point  67.歯科衛生士による口腔ケア
grp0910093036.gif 150×174 10K高齢者の多くは手が不自由なため清掃が思うように出来ない方、薬物の副作用による唾液の減少で口腔乾燥気味になる方、柔らかい食事の増加による自浄作用の低下、歯の隙間が増えて食物が停滞しやすくなる方、セメント質が露出してむし歯になりやすくなる方など、口の中の状態は非常に悪くなっています。
出来るだけ今の状態を長く維持するために、専門的な歯科衛生士が時間をかけて口腔ケアを行い、ご家族の健康のサポートを行います。
その際、薬物のフッ素塗布予防や、使っていない口腔周辺筋の活性化を行います。

point  66.経口摂取していない場合でも口腔ケアは必要?
grp0822112141.gif 120×199 14K経管栄養、経腸栄養などを行っていいる場合、口から食物をとっていないので口腔内は汚れておらず、口腔ケアは不必要だと誤解されがちです。
しかし、皮膚に垢がたまっていくように食事をしていなくても口腔内に口腔粘膜の老廃物や痰などがたまっているのです。また、唾液分泌が低下し、唾液による洗い流しが少なくなるため、口腔内細菌がかえって増殖する場合もあります。
そのため経口摂取の人よりも経管栄養の人のほうが誤嚥性肺炎になりやすいと言われています。
経口摂取していない人ほど、実は口腔ケアは必要なのです。最低1日1回は口腔ケアを行いましょう。


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